4年生の様子
2020年12月7日 18時56分総合的な学習の時間「ユニバーサルデザイン イン 赤坂」
誰もが暮らしやすい街について学習をしています。赤坂には、私たちだけでなく、「妊婦さん」「外国の方」「高齢者」「障がいがある方」など、色々な方が暮らしています。そこで、今回、足が不自由でも「アンプティサッカー」の日本代表として活躍している「新井 誠治選手」を講師としてお招きし、出前授業をお願いしました。
体育館で、講演を伺いました。足を切断して嫌だったことは、「他人から見られること」だったそうです。だからこそ、新井選手は、一番初めに、義足を外し、その姿を子供たちに見せてくださいました。驚いて声をあげる子供たち。そこで、新井選手は、「僕のこと可哀そうだと思う人?」と問いかけました。すると、ほぼ全員が手を挙げました。
その後、アンプティサッカーや、新井選手の人生について伺いました。元々は、柔道の国体出場選手だったこと、結婚し子供も生まれたこと、しかしその後、癌になり、足を切断しなければならなったこと、人生に絶望したこと、でも、子供のために生きていこうと決意したこと、アンプティサッカーだけでなく様々なスポーツとの出会い。どれも、重みのある考えさせられる話でした。
最後に、「障がいがある人は、かわいそうではない。少し不便なだけだ。それは誰にでもあることだし、お年寄りになればみんなが抱えるものだ。足が無いから諦めるのではなく、1本ある足で何ができるか考え、挑戦することが大切だ。障がいがある人も、ない人も同じ人間。だから、少しだけ、不便なことを助け合う人になってほしい。」という話をしてくださいました。
その後、校庭で、アンプティサッカーの体験をしました。杖を使って、歩いたり走ったりするだけでも、本当に大変です。その上、ボールを蹴るなど、大混乱でした。片足は使わない約束でも、使わない足で蹴ってしまったり、両足で立って休んでしまったりします。
そしてシュート練習。力強くボールを蹴るには、体全体を浮かし、腹筋を使って蹴るのです。
最後は、「だるまさんがころんだ」ゲームです。新井選手が、ボールを投げている間だけ動いていいのですが、全員が離れたらやり直しです。初めは、「自分だけ速く走ってしまう子」「なかなか進めずにいる子」「離れてしまう子」がたくさんいました。そこで、新井選手が「どうすればいいかな?」と問いかけ、考えさせます。すると、「遅い子に合わせないと」「みんなのペースを同じに」「声をかけあおう」と気付き始めました。そして最後!
見事ゴールをしました。
このゲームも、新井選手のアイデアです。杖が得意な人、杖をついていない人、杖が苦手な人、全ての人が、お互いに気遣い合うことのことの大切さを教えてくださいました。
授業の後の感想や、道徳の授業で話をした際、もう「障害がある方を可哀そうとは思わない。みんな同じ人間だから、これからは勇気を出して声をかけたい」という声がたくさんありました。